それはサバ缶か人魚か 私的コスメ論
買ってきたばかりのマスカラを早速試してみたところ、乾きが遅くて見事なパンダ目に。
思わず、「フローフシ……信じていたのに」とくちばしったんですが、ソレを聞いた同居人氏から「なんか、人魚の肉と間違えてサバ缶食べた人みたいですよ」という素敵なツッコミをちょうだいしてしました。
ちょっと解説が必要ですね。フローフシは、化粧品を製造している会社の名前。熊野筆の技術を応用したアイライナーや、様々なタイプの商品を選べるマスカラなど、アイメイク用品の質の高さはピカイチ……しかし、そのピカイチな品の名前が「モテライナー」に「モテマスカラ」と、愛用してると表明するには、ちょっと勇気のいるネーミングなんですね。
会社名も、フローフシってちょっと独特というか、養老乃瀧みたいというか。
毎日お化粧するようになって3年ほどたちます。最初はどんな化粧品を使っても同じだろうと思ってましたが、化粧品ほど商品の質が露骨にでる分野も珍しいですね。特にファンデーションとアイメイク用品は、質の悪いものを掴むと大変切ないことになる。
難しいのは、化粧品の場合、質と値段がまったく比例していないのです。私は、デパートで売っているようなコスメにはとんと縁がないので、あまり偉そうな事は言えませんが、私の愛読誌LDK the beauty(化粧品の商品テストが熱い雑誌)をみるかぎりだと、5000円越えの高級コスメが500円のコスメの後塵を拝することもしょっちゅう。
あと、私の乏しい経験則から申しますと、マーケティングがしっかりしてたり、CMが素敵だったり、パッケージが可愛い化粧品は鬼門です。
例えば、敢えて名を伏す〇AJOLICA MA〇ORCAは、「誰の為でもなく自分のためにキレイになる女の子」というコンセプトもしっかりしてるし、パッケージもかわいいし、なにより、辻川幸一郎さんが手がけてた自己中毒的に可愛いCMが最高(最近、テレビCMは流してないですが)!ホントにホントに好きなブランドなんですけど……いざ毎日使うとなると、うん、まあ、若向きだから仕方ないね、ってかんじです。
資〇堂だと、INTE〇RATEも……まあ、CMは炎上しちゃいましたが、赤一色のパッケージがとても素敵だし、マジョマジョとは対照的にハンサム系なコンセプトも1本筋が通ってます。そして、うん、まあ、若向きだから……。
逆に、オペラのリップティントは、発色も潤んだような艶も色もちもサイコーなのに、ニックネームが「花嫁リップ」……そ、それは結婚する気のないフェミニストはお呼びじゃないってことかい!と未だ購入に至ってません。
でも、化粧品の大事な機能に、気持ちを軽やかにするというか、ソレを使ってる自分が好きになれるようにするというのがあると思います。だから、マジョマジョもINTEGRATEも、隙あらば使ってたりします。
件のマスカラは、鉄壁の質の高さを誇るフローフシにしてはちょっと残念な結果ですが、まだサバ缶だと決まったわけではありません。もう少し使い込んでからジャッジしたいと思います。
本日は、女子力高めでお送りしました!
(選書が大変)
【本日の5冊】
キレイならいいのか――ビューティ・バイアス (亜紀書房翻訳ノンフィクション・シリーズ)
- 作者: デボラ・L・ロード,栗原泉
- 出版社/メーカー: 亜紀書房
- 発売日: 2012/02/23
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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